やはりセックスは女性が優位? 女性がオルガズムに達したかどうか気にする男は「男性としての能力を確認したがっている」
あなたの彼氏や夫に「イった?」と聞かれたことのある人は多いのではないか。
そして「まだ・・・」とか「今日はイかなかった」と答えると、彼は大いにがっかりするだろう。
男性は女性のオルガズムが複雑であるということを理解できない。
女性には、オルガズムに達しなくても素晴らしいセックスを体験することもあるのだが、男性にはそれが分からないのである。
そのせいで、男性は女性がイクためにとても熱心になるのだ。
もちろんこれは、パートナーの女性のことが好きだからでもある。
しかし本当の理由は、「女性をイかせること」=「男性の能力」と考えているからだ。
つまり「イった?」とあなたに聞くのは、自分の男性としての能力が高いかどうか、それを女性に対して証明することができたかどうかを確認したいからである。
ウェブサイト「PsyPost」に紹介された研究結果によると、男性は自分の能力を確認するために女性にオルガズムに達することをのぞみ、そのために女性にそれを聞きたがる、という。
この研究では810人の男性を対象に、セックスと性の役割について調査した。
これによると多くの男性は、女性のオルガズムを男性的能力の証明としてとらえている、ということが判明した。
とくに男性としての役割にストレスを感じていたり不安を抱えている男性のほうが、女性のオルガズムを求める度合いが高いことも分かった。
つまり、自分の男性的能力に自信がない人ほど、自分自身を安心させるために女性のオルガズムを求める、ということがいえる。
この場合の男性は、自分が安心するために女性に喜びを与えようとしているのであって、女性を喜ばせることを目的にしているのではないのだ。
またいわゆる「イク」ためにセックスをすることになるので、前戯やその前の雰囲気づくりなどセックス全体を二人で楽しむという喜びが無視されてしまうことになる。
さらに気になるのは、男性的能力の証明のために女性のオルガズムを求める男は、他人からの反対意見を建設的にとらえることができない傾向があり、アドバイスなどをいわれると攻撃されたと感じてしまう性格の人が多い、ということもこの研究で判明している。
つまり、多くの男性が自信を確認するためにセックスをしている可能性がある、ということになるのだ。
同じく、男性はある種のプレッシャーを無意識に感じながらセックスをしている、という可能性も指摘されてている。
女性をイかせることができないと、自分自身を証明できないことになるという潜在的な意識が働いているため、避けられないプレッシャーを心に抱えることになるのだ。
女性の中で「イったふり」をする女性は、そんな男性のプレッシャーを暗に感じ取り、男性の気持ちやプライドを守るために「演技」する、と考えられる。
ここからわかる限り、心理の深い部分では女性のほうが男性よりも優位にあり、事実上リードしているということになりそうだ。