性病について「聞きにくいけど気になっていた」11のQ&A
以下は性病の専門看護師が今まで聞かれた質問の数々。
今さら?という奇妙なものもあるが、自分と相手のカラダのため、あらためて確認しておこう。
1. セックスの後に女性の体内から精液を出してしまえば避妊できますか?
答えは「No」。
男性がコンドームを付けずに射精したあと、女性の中から精液を取り出そうとしても、避妊できる保証はありません。
精子をすべて取り出すことはできませんし、射精の前に精子の一部が分泌されてしまっています。
またセックスの後でも女性の体内で精子は生き続けることができ、最長で7日間生存することも分かっています。
2. 大人のおもちゃを使った後は消毒する必要がありますか?
「Yes」でもあり「No」でもあります。
大人のおもちゃをキレイに保っておくのは衛生的にとても大切ですが、殺菌作用のあるものを使う必要は通常ありません。
取扱説明書に従い、使うたびに刺激の弱い洗剤で洗うことをお勧めします。
パートナーといっしょに使うことがなくても、やはり洗うよう心がけましょう。
洗わずに使うとバクテリアを繁殖させることになります。
また、大人のおもちゃを通して性感染症に感染することもあります。
どうしても気になるときは、女性はおもちゃにコンドームを装着して、男性は自分がコンドームを装着しておもちゃを使うようにするといいでしょう。
3. お互いの性器を刺激し合う(相互マスターベーション)で性感染症に感染することはありますか?
可能性はありますが、リスクは低いでしょう。
相手の性器に触れた手で自分の性器を触ったとしても、感染の可能性は高くありません。
しかし性器と性器を接触させる行為はヘルペス、子宮頸がん、毛じらみなどにつながる可能性があります。
4. 今までの経験人数は問題ありますか?
性感染症の心配と、経験人数は全く別問題です。
性病についての診察を受けるときに、経験人数が何人かを聞かれることがめったにないのはそのためです。
たった一人の相手とでも性感染症に感染することはあります。
つまるところ、セーフセックスを実践することにつきるのです。
独り身でセックスをする機会が多い人、とくに避妊をしなかったり複数の相手とセックスをする人は、性感染症のチェックを定期的に(できれば3か月に1回ほど)受けるべきでしょう。
5. 自分の女性器の形が気になります・・・
心配することはありません。
いわゆる「ふつうのヴァギナの形」などというものはありません。
多くの女性が”健康的で魅力的な女性器”はどんな見た目なのか、思い込みを持っています。
これは驚くべき、そして悲しむべきことです。
おそらくこれはポルノの影響でしょう。
外陰部は様々な大きさ、形、色、その他の違いが個人によってあるものです。
どんな形であっても、あなたの女性器は「ふつう」なのです。
しかし赤くなったり、ヒリヒリするなどの症状が現れた場合は、性病の専門家に診てもらうようにしましょう。
6. コンドームが体内で消えて無くなってしまうことってあるのでしょうか?
そんなことはありません。
コンドームであっても避妊リングであっても、女性の体内で消えてしまうようなことはありません。
膣内で奥に入りすぎてしまう、ということもありません。
子宮頚部は狭くなっているので、コンドームや避妊リングがそれ以上奥に入ってしまうことはないのです。
もし性交中にコンドームが外れしてしまったら、指を入れてゆっくりと取り出してください。
なお、コンドームが外れてもセックスを続けていると、妊娠のリスクや性感染症にかかるリスクがあります。
心配な場合は専門医に相談してください。
7. ピルを飲む場合は、毎日飲む必要がありますか?それともセックスをする日だけでいいのですか?
毎日、同じ時間に服用してください。
8. ドアの取っ手からHIVに感染することはありますか?
ありません。
トイレの便座から感染ることもありません。
9. 「大きさ」って大事ですかね・・・?
ほとんどの女性は「No」というでしょう。
10. セックスをするのに適した年齢は何歳ですか?
セックスに最適な年齢、というのはないでしょう。
しかし「準備はできているか」「その相手を信用できるか」「避妊はできているか」など、気を付けるべきことは少なくありません。
また法令は順守するべきです。
11. 射精なしで女性が妊娠することはあり得るのでしょうか?
ですから、可能性は低いですが、妊娠することはあり得ます。