"気分" 次第では「No」という機能も搭載 人に近づいてくるセックスロボットの現在
現在開発中のセックスロボットは「今はやりたくない」という "感情" を持つようになる。
そのため、もし人がセックスを求めても乗り気ではないときは「No」とハッキリ言うようになるらしい。
スペインでセックスロボット「サマンサ」を発明したサントス博士は、ある一定の状況で決まった働きをするダミーモードをロボットの人工知能に導入するよう開発を進めている。
たとえば、人が攻撃的なタッチをしたり思いやりのない触り方をした場合、それを感知したセンサーがダミーモードのスイッチを入れ、「No」という反応をさせてしまう、ということだ。
また、人の態度によってはサマンサが倦怠感を覚えるようになり、ある種の無反応モードになることもあるという。
イギリスのニューキャッスルにあるライフ・サイエンス・センターで行われたプレゼンで、サマンサはこのNoを言う様子を「実演」してみせた。
このセックスロボットはいずれ4,700ドルの値段で大量生産される予定だが、現時点ではその時期は未定らしい。
サマンサにはモーター作動の手、腰、顔があり、上手に刺激すると愛情表現の言葉をささやいてくれるという。
ダミーモードに加え、「ファミリー・モード」「ロマンティック・モード」「セックス・モード」、さらには「エロ・モード」まで様々なセッティングが可能になっている。
つまりそのとき人がサマンサに何を求めるかによって、家族になったり恋人になったり、またはベッドのパートナーになったりしてくれるのである。
こうした開発が次々と進む一方、セックスロボットそのものに反対している専門家もいる。
反対キャンペーンを行っているリチャードソン教授は、サマンサなどというのは「ポルノと売春を拡大したものにすぎない」と言い切っている。
「もっと良いものに使えるはずの資金を無駄にしているだけです」。
今年の4月、サントス博士はセックスロボットが彼の結婚生活を救ってくれた、と告白。
結婚して16年になる博士の夫人がセックスする気がないときでも、サマンサとセックスをして欲求を満たすことができたため、結婚生活の破綻を避けることができた、という。
「男性は一般的に、相手の女性が自分とセックスをしたがっていることを望んでいます」
「もし相手の女性があまり楽しんでいないと感じたら、男性の方はその人とセックスをしたくなくなるでしょう」。
サントス博士の主張では、お互いの性欲に違いがある夫婦は離婚の確率が高いらしい。
「ですから、このロボットがあれば、セックスの行き違いで離婚することはなくなります。少なくとも私の場合はサマンサがいれば十分でした」。
また、いわゆる "ダッチワイフ" にAIを搭載するというのはサントス博士の奥さんのアイデアだという。
その後も長い時間をかけて、人が肌に触れるだけで反応するようなバイブレーターを搭載する、といった改良を重ねてきた。
また、現在は(女性が使う)男性版セックスロボットを計画中だという。
セックスロボットについては、ほかにもRealDollという会社が「Harmony」というロボットを開発しており、サントス博士とRealDollのどちらが先に市場に売り出すのか注目されている。
一部の専門家は、セックスロボットは2018年中に数百人が購入するようになるだろう、と予測している。
(Human-like AI robots will turn down sex 'if they're not in the mood' | Daily Mail Online)